タマヌオイルを絞るテリハボクの実が、熟れて落ち始めています。
ご協力いただいている敷地へ、タマヌの実拾いに行ってきました。
この敷地内には、大きなテリハボクの木がたくさんあります。オレンジ色に熟れた実が鈴なりになっていますね。
でも木についている実はとりません。まだ仁が充実していない可能性があります。じゅうぶんに熟れて自然落下した、きれいなものだけを集めます。
すでに果皮がむけて、コルクの殻だけになっている実も。
庭師の方に踏まれたのか、その殻も割れてクリーム色の仁が見えています。割れたばかりなのでとってもきれい。
すでにオイルがあふれ出ています。樹上で、そして落下してからも太陽の光をたっぷり浴び、風に吹かれて乾燥したので、仁のなかの油脂成分が細胞と分離し始めているからです。
マンゴーも自然落下した完熟の実がとくべつ甘いように、テリハボクの実も自然落下した完熟の実からいいオイルが絞れることを実感しています。
まだふくらんだばかりの白いつぼみもありますね。
いつもきれいに下草を刈ってくださっている庭師の方に感謝。
そして、テリハボクの木をこんなにたくさん植えてくださった先人の方々、ありがとうございます。
防風、防潮にすぐれ、材も硬く強く、カヌーや家屋、家具づくりに適し、種子からとれるオイルにはさまざまな薬効成分のあることが明らかにされているテリハボク。
光沢のある美しい照り葉は涼しい緑陰をつくってくれ、五十六億七千万年後に弥勒菩薩が悟りを開く際、この木の下で法会を開くとされる「龍華樹」。
街路樹のテリハボクの実は、踏むと危ないため邪魔者扱いされていますが、こんなにもすばらしい木であることを多くの方が知ってくださり、これからもあちこちに植えられたらいいなあ、と思うのです。