ヨモギ・サンクチュアリ

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陰陽が転化する春分の日を過ぎ、日ごとに陽が旺盛になるにつれ、植物もぐんぐん成長してきます。ヨモギも畑のあちこちから萌えだし、足の踏み場もなくなっています。

耕運機で耕し、地上のヨモギは跡形もなくなったように見えるところでも、地中に残っているバラバラの地下茎から芽吹いてくる旺盛な生命力。ほんとうにたくましい。地下茎からは他の植物の発芽を抑制する物質を分泌し、アレロパシー(他感作用)活性を持っているため、いちめんヨモギで埋め尽くされます。

石垣島に自生しているヨモギはニシヨモギ。方言ではフーチ(病気)を治すバー(葉)で、フーチバー。葉が大きくて香りがよく苦味も少ないため、あく抜きをしなくてもそのまま汁物に入れたりして食べられます。なうひあでもあく抜きはせず、よく洗って低温乾燥した葉をそのまま粉末にしています。

今までヨモギは植えたことがなく、勝手に自生しているところが自然の“ヨモギ畑”なのですが…。畑を効率よく使うために、これまでヨモギが少なかった場所にヨモギ様専用のスペースを確保。ほかの作物の場所からヨモギを移植して、ヨモギ・サンクチュアリを作りました。

写真左の奥が移植したヨモギ。手前は自生ヨモギ(笑)。自生ヨモギが完全に勝っているような気もしますが、移植したヨモギ(写真右)はひと株が大きく、のびのび育っている印象。まだ植えてから数カ月なので、今後1年2年とたつうちに地下茎を伸ばし、いちめんヨモギで埋め尽くしてくるでしょう。

そして、想定内ではあったのですが、移植するためのヨモギを掘ったところ。そんなの影響ない、とばかりに相変わらずいちめんヨモギ(笑)。

2年目のウコン畑では、冬の間ウコンは葉を枯らして根茎だけになっているのをいいことに、日光をふんだんに浴びてヨモギが盛大に繁茂しています。ウコンは根茎なのでヨモギのアレロパシーには関係なく、もっと暖かくなってくると新しい葉を出してきます。

みかんの苗木と苗木の間もヨモギが被覆しています。アレロパシーのある草は他の雑草を抑制するため、果樹園のグラウンドカバーとして使われたりしますが、ここでは今のところヨモギがその役目をしています。土壌を保持し、水分の蒸発を防いでくれます。昔はどこでも畑のすみや田んぼの畔にヨモギが自生していたはずですが、最近は草刈りの手間を厭うがために除草剤を使うところが多く、めっきり少なくなった感がありますね。

ヨモギの間から顔を出すのはツボクサ。ツボクサは茎を長く伸ばして節から根をおろしてふえていくので、種子の発芽を抑制するヨモギの影響を受けないのでしょうか。ツボクサはひとりぽつんと生えるより、ほかの植物の葉陰が好きなよう。ヨモギの群生が適度な湿り気を保ってくれるので、葉も大きくみずみずしく育っています。ツボクサもアーユルヴェーダではゴツコラまたはブラーフミ(ブラフマンの知恵に由来)と呼ばれる重要なハーブ。神経系や脳を活性化して記憶力を強化し、血液を浄化してくれます(外用して皮膚疾患にも)。私はもっぱら生食で、適宜摘んでサラダにします。そしてヨモギといえばテントウムシ。アブラムシを食べてくれるので、テントウムシはたくさん見るけどアブラムシの姿は見えません。いつもありがとう♡

さて、この春摘んだばかりのヨモギの若葉は、乾燥も終わってスタンバイ。もちろん農薬・化学肥料はいっさい使っていません。なうひあでは、ご注文をいただいてから粉末にしてお届けします。香りのよいフーチバーの粉末、お茶や草もちなど、ぜひお試しくださいませ。

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